「顔ジャンケン勝ち抜き戦」は、手ではなく“顔の表情”でジャンケンをする、高齢者向けのレクリエーションゲームです。
口を大きく開けたり、口をすぼめたり、舌を出したりと、表情を使ってジャンケンを行うことで、表情筋の運動・脳の活性化・笑いによるコミュニケーションが同時に生まれます。デイサービスや高齢者施設、サロンなどで、場を一気に明るくしたいときにおすすめのレクリエーションです。
このゲームで期待できる効果
表情筋の運動と口腔機能の刺激
顔ジャンケンでは、口を大きく開けたり、すぼめたり、舌を出したりと、普段あまり大きく動かさない表情筋をしっかり使います。 表情筋を動かすことで、口周りの筋力維持や、口腔機能の刺激にもつながり、食事や発声のサポートにも役立つと期待できます。
判断力・反応力のトレーニング
「パー」「グー」「チョキ」を顔で表現しながら、相手の表情を見て瞬時に判断するため、反応力や判断力が自然と鍛えられます。 また、勝ち抜き形式にすることで、「次は何を出そうか」と考える要素も加わり、脳トレとしての効果も期待できます。
笑いとコミュニケーションの促進
顔ジャンケンは、見た目からしておもしろいゲームです。 参加している本人も、見ている周りの人も思わず笑ってしまうような表情がたくさん生まれます。笑いがきっかけとなり、会話が増え、場の雰囲気が一気に和らぎます。
準備物と参加人数の目安
準備物
- 椅子(参加者人数分)
- トーナメント表や勝ち抜きの記録用紙(あると便利)
- 進行役(スタッフ・ファシリテーター)
特別な道具は必要なく、その場にある椅子と少しのスペースがあれば始められます。
参加人数の目安
- 3〜5人程度の小グループから、複数組での対抗戦まで対応可能です。
- 組対抗にする場合は、2〜4組程度に分けると進行しやすくなります。
- 大人数の場合は、組ごとに代表者を決めてトーナメント形式にすると、待ち時間も楽しめます。
顔ジャンケンの基本ルール
顔で表現するジャンケンの出し方
まずは、顔ジャンケンの「パー・グー・チョキ」の表現を、全員で確認します。
- パー: 口を大きく開ける(できれば笑顔で「アー」と言ってもOK)
- グー: 口を閉じて、たこのように口をすぼめる(「うー」と言ってもOK)
- チョキ: 舌を軽く出す(無理のない範囲で)
舌を出すのが難しい方や抵抗がある方には、次のような代替動作もおすすめです。
- チョキの代わりに「ウィンク」
- チョキの代わりに「頬をふくらませる」
施設や参加者の状態に合わせて、無理のない表現にアレンジしましょう。
遊び方(勝ち抜き戦の進め方)
ステップ1:組分けをする
参加者をいくつかの組に分けます。 例:A組・B組・C組…といった形で、3〜4組程度にすると対抗戦が盛り上がります。
ステップ2:各組の並び方を決める
各組ごとに横一列、または縦一列に座ってもらい、端の人から順番に勝ち抜き戦を行います。 「この列の一番端の人からスタートします」と、進行役がわかりやすく説明しましょう。
ステップ3:顔ジャンケンで勝ち抜き
- 各組の端同士が向かい合い、進行役の合図で顔ジャンケンをします。 「せーの!」や「ジャン・ケン・ポン!」など、掛け声を決めておくとやりやすくなります。
- 勝った人はそのまま次の相手と対戦し、負けた人は列から抜けます。
- これを繰り返し、組のメンバーが全員負けてしまった時点で、その組は脱落となります。
- 最後まで勝ち残った人がいる組が「勝ち」となります。
ステップ4:トーナメント形式での進行(3組以上の場合)
組数が3組以上ある場合は、トーナメント形式にするとさらに盛り上がります。
- 1回戦:A組 vs B組
- 1回戦:C組 vs D組
- 決勝戦:勝ち上がった組同士で対戦
優勝した組には、「優勝おめでとう!」と拍手を送り、簡単な表彰や拍手タイムを設けると達成感が高まります。

高齢者向けの安全なアレンジ方法
無理のない表情でできるルールにする
舌を出す、口を大きく開けるなどの動きが難しい方もいます。 その場合は、次のようにアレンジしても構いません。
- チョキ:ウィンク、眉を上げる、頬をふくらませる など
- パー:笑顔で口を少し開けるだけでもOK
- グー:軽く口を閉じるだけでもOK
「できる範囲で大丈夫です」と声をかけ、参加のハードルを下げることが大切です。
椅子に座ったまま行う
全員、椅子に座ったまま行えるゲームです。 立ち上がりや移動が少ないため、転倒リスクも低く、安全に楽しめます。
間違いも「おもしろさ」に変える雰囲気づくり
表情の動きがわからなくなったり、違う表情をしてしまったりしても、それを「失敗」ではなく「おもしろさ」として受け止める雰囲気づくりが大切です。 進行役が「今のグー、かわいいですね!」「あれ?それは新しいチョキですね!」など、笑いに変える声かけをすると、安心して参加できます。
難易度別アレンジ例
やさしいレベル
- 勝ち負けをあまり重視せず、「みんなで表情を楽しむ」ことを目的にする。
- まずは全員で「パー」「グー」「チョキ」の練習をしてから、ゆっくりジャンケンを行う。
- 勝ち抜き戦ではなく、「全員で同時に出して、同じ表情の人を探す」などの遊び方もおすすめです。
標準レベル
- 組対抗の勝ち抜き戦として進行し、勝ち残りを競う。
- 表情に加えて、手の動き(パー=手を広げる、グー=握りこぶし、チョキ=ピースサイン)も一緒に行うと、わかりやすくなります。
チャレンジレベル
- 「顔ジャンケン+手ジャンケン+声」を同時に行うルールにする。
- パー:口を開ける+手を広げる+「パー」と言う
- グー:口をすぼめる+握りこぶし+「グー」と言う
- チョキ:舌を出す(または代替動作)+ピースサイン+「チョキ」と言う
- 動作が増えることで、判断力・注意力・同時処理能力がより試されます。
よくある質問(FAQ)
Q1:表情を作るのが恥ずかしい方も楽しめますか?
はい、楽しめます。 無理に大きな表情を作る必要はなく、「できる範囲でOK」というルールにしておくと安心して参加できます。見ているだけの参加も認めたり、「応援係」として声を出してもらったりするのも良い方法です。
Q2:認知症の方も参加できますか?
ルールをシンプルにすれば、認知症の方も十分に参加できます。 「パー=口をあける」「グー=口をすぼめる」など、動作をゆっくり何度も一緒に練習しながら進めると、自然と覚えていけます。勝ち負けよりも、「一緒に表情を作って笑うこと」を大切にするとよいでしょう。
Q3:どのくらいの時間を目安に行えばよいですか?
1回の勝ち抜き戦は、10〜15分程度で行えます。 参加人数や組数にもよりますが、ウォーミングアップとして1回、トーナメント形式で1回など、合計20〜30分程度を目安にすると、疲れすぎずに楽しめます。
まとめ|笑いながら脳トレできる「顔ジャンケン勝ち抜き戦」を取り入れてみませんか?
「顔ジャンケン勝ち抜き戦」は、表情を使ったユニークなジャンケンゲームです。 表情筋の運動、判断力・反応力のトレーニング、そして何より“笑い”が自然と生まれる、高齢者向けレクリエーションとしてとても優れています。特別な道具もいらず、その場で簡単に始められるのも大きな魅力です。
デイサービスや高齢者施設、ご家庭での交流の時間に、ぜひ「顔ジャンケン勝ち抜き戦」を取り入れてみてください。場が一気に明るくなり、参加者同士の距離もぐっと縮まるはずです。
